A-KIT宣言住まいをつつむ日本の家というものをよくよく考えてみると、それは屋根のついた箱のようなものであり、そうであるならば一度白紙に戻して、家の成り立ちをもっとわかりやすいものとして再構成することはで きないのだろうか?そのような素朴な疑問を抱いてみると、いままでは専門的知識の結晶のように思え ていた家づくりが、決してそういうものではないことに気付かされます。同じような考えにとらわれる人達 のあいだに出会いが生まれ、そしてそこからあたらしい家づくりの創意工夫が生まれていく。そんな経験 をわたしたちはしてきました。 日本の在来木造住宅というのはこの国の気候風土や文化的伝統が生んだ、誇るべき遺産であることは 疑いないところですが、それを現代的な技術を取り入れながらより良いものに転生させていく努力があっ てもいい。シンプルで誰にも理解できる、またいざとなれば誰にでも組立てられる、あたらしい日本の家 のスタンダードをつくりだせないものか、夢というものはこんなふうにどんどん膨れ上がっていくものです。 このホームページで紹介されるA-KITとは、そうした思いから生まれた単純で明快な家づくり のシステムです。木造住宅の構造躯体というものは、結局のところ
この3つの部品(キット)要素に還元できる、すなわちひとつのシステムとして再構成することができると いうのがその基礎をなす考え方です。ひとつひとつの部品には名前と番号があり、描かれた家をこれ らの部品の集合として説明できれば、あとはこれを組み立てていけば良いだけではないか。日本の建 築基準法には、木造住宅というものは在来軸組工法と同等かもしくはそれ以上の強度や耐力を持てば 可であると書かれているのだから、いっそそれ以上の強度性能をもつあたらしいシステムを開発すれば よいではないか。 ですから、わたしたちはA-KIT住宅の開発にあたり、まず2つのことに留意してきました。 ひとつは、旧来の在来木造住宅の弱点とされてきた耐震性その他の強度性能です。 もうひとつは、時代の要請でもある次世代省エネルギー住宅の基準を超える居住環境性能に留意する ことです。前者は、建設省(国土交通省)の合理化認定工法として、後者については建築環境・省エネ ルギー機構の気密認定工法として住宅金融公庫から認定されました。
された部品(キット)システムなのです。 在来木造住宅を現代的に再生するという課題は、弱点とされた構造強度および時代的要請でもある 省エネルギー技法の両面を解決したものでなければなりません。さらに、これに用いる建築資材は サステイナブル(持続的かつ再生可能な資源という考え方)なものでなければならず、またそこにつく りだされる住環境は、ヒトにやさしいものでなければならないのです。 もうひとつ重要なことは、そうして部品化されたキットを用いて、21世紀における国民的住宅のデザイ ンを体現できるものでなければなりません。 そんな夢を乗せて、わたしたちはここにA-KITを宣言します。 |
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自分で考えるシェルターヒトは時代に応じてさまざまな家(シェルター)を考え、地域の技術を結集してつくってきました。それはある程度までつくるひとたち(住み手と作り手)の自負と価値観の上に実現されていたのです。高度成 長以来の30年間、家づくりは「住宅産業」ということばでくくられ、商品の対象とされてきました。 お仕着せ=押し着せ住宅の全盛時代となったのです。 技術的進歩を住宅建築に活かしていくことはもちろん必要なことです。しかし、家づくりをあなたまかせ にして大きな資金を投じることにわたしたちは懐疑的です。まず、家の成り立ちをしっかり理解し、自分 たちの生活とともに成長していく家のかたちをきっちりとイメージすることから始めましょう。何が必要で あり、何が必要でないかをみきわめましょう。そうしてはじめて自分の家への愛着もひとしおとなり、手 に入れていくプロセスに納得が生まれます。 A-KITは、家づくりに関るすべてのひとたちへのメッセージでもあります。 家が、その主要な構造部分については3つの要素キットによって構成されるものだという考え方が理解 できると、これにくわえて家を実際的なものとしていく次の手立て、すなわち開口部窓や外壁、階段や 収納、さらには道具立てとしてのキッチンやバスといったものがそれぞれの本当の比重や位置関係にお いて明確に見えてきます。こうなってくると家づくりはそれは楽しいものなのです。わたしたちは、専門的 知識や技能をもったさまざまな立場のひとたちにも呼びかけ、A-KITビルダーズネットワークをつくってい きます。それぞれの地域で、あなたのA-KIT住宅づくりのサポーターが存在すると考えてください。 |